「マイホームを建てたいな」とお考えの方は、土地探しの成否がマイホームの満足度に直結することをご存じでしょうか。

不動産会社やハウスメーカーから話を聞いてからでも遅くはないですが、必要な知識を持ってポイントをしっかり抑えることで、自分の希望に合った土地を探すことができます。

不動産に掘り出し物なし

土地をはじめとする不動産には、実は「掘り出し物」「オトクな買い物」はほとんどありません。

なぜかというと、ほとんどの場合、不動産はやや高めで売りに出ることが多いのです。条件がよくてみんなが欲しがる物件は高値でも売れてしまうからです。

売れにくい物件は値段が下がっていきますが、売れにくい物件にはやはりそれなりの理由があったりします。

市場に出る前に、知り合いや親戚から譲ってもらうなどで確保できればいいのですが、なかなかそういうことはありませんよね。

市場に出てしまうと、家探しをしている人だけではなく、資金力があるハウスメーカーや建築会社・不動産屋などの業者もライバルになってきますので、不動産の価格は概ね適正値がつけられていると思っておいた方がいいでしょう。

できれば気に入った土地は即確保しておくのがおすすめです。

では、そんな中で理想の土地を探すのにはどうしたらいいのでしょうか？

先にある程度決めておいた方がいいこと

土地の大きさ

土地の大きさを考えるとき、家本体の大きさを考慮するだけでは足りません。

駐車スペースは何台分必要か、庭はどの程度の広さがいいか、物置等は置くかなど、建物以外の要素を考えることも忘れてはいけません。

厳密にこれくらいの大きさ、というのでなくても、許容範囲を広く持ってこれくらいの大きさがいいなという目安があるといいでしょう。

費用

マイホームづくりには土地だけではなく家の建設費用も入ります。土地だけにどれくらいかけられそうかの予算を計算しておきましょう。

その際は、まず住宅ローンの支払い上限価格などから建築費用の概算値を引いて、逆算するのがオススメです。

エリア

前述のように、良い土地は市場に出づらいのが現状です。希望エリアを複数あげておくと、選択肢も広がり、良い土地に出会う確率も高まるでしょう。

その他の優先順位を決める

必要事項を決めたら、その家に住む全員で自分たちが重視するポイントを5つ程度決めていきましょう。

どうしても譲れないポイントはそれぞれあるかと思います。全部当てはまる土地はないかもしれませんが、3～5つ程度優先順位を決めておくと判断材料になります。

環境

日当たりや風通しはいいか、周辺の騒音の具合や、子供が育てやすい環境かどうか、治安はよいか、周辺にどんな物件があるかなど、こだわりたい部分を上げてみましょう。

太陽光パネルの設置を行いたい場合は、日がどれくらいあたるかを確認しないと、思ったよりも発電量が少ないと悩まれる方も多いです。

お子さんがいらっしゃる方は、どこの小学校・中学校の学区かというのも大事な環境要因です。

土地の形状や性質

■土地の形　

正方形や長方形などの整形のほうが無駄な部分がなく土地が使えるため、人気があります。

■地盤の強さ　

各自治体のハザードマップなどを確認してみましょう。地盤が弱い土地は地震の際に強く揺れますので、地震リスクが高い土地では重要なポイントになります。

■高低差　

隣地や道路から低い場合は浸水リスクや日当たりが問題になります。

凹凸　敷地内で凹凸がある場合、プラスで整地のための工事が必要になります。予算と合わせて検討してみましょう。

アクセス

駅や学校などとの距離、通勤・通学の時間などがどれくらいあるかも重要なポイントです。

お子さんがいる場合は、学校からあまり遠いと体力や安全面での心配がありますし、スーパーが遠いと車の有無なども気になるところ。

ご高齢の家族がいらっしゃる場合は、病院が遠いかどうかもチェックしたいですよね。

家族全員の日々の生活に必要な施設へのアクセスはしっかり確認しましょう。

行政の規制

様々な法律によって、建物を建てられる面積や場所などに規制があります。

できれば市役所や区役所に行って直接確認を行えるといいですが、こちらは難しいので業者に確認するのでも大丈夫。

上下水道・ガスの有無

こちらも同様に、役所で確認することができます。

上下水道の引き入れがない場合、別途工事費が必要になってきますので、こちらも予算と合わせて確認したほうがいい点です。

情報を集める

インターネットで調べる

希望がある程度固まったら、まずはインターネットで下調べをしてみましょう。実際にどれくらいの土地が市場に出ていて、相場がどれくらいかを確認することができます。

業者に聞いてみる

いいなと思う土地があったら、さっそく問い合わせをしてみましょう。

業者なら、まだ市場に出まわっていない、いい土地を持っていることもあります。なるべく希望を具体的に言うと相談しやすいです。

実地で確認する

不動産の広告や検索サイトではわからないことが、実地だとたくさんわかります。気になる土地は必ず実地で下見をしてみましょう。

駅からの距離が近いけれど、急な坂道を通らなければいけなかったり、隣の木が生い茂っていて日当たりが悪い、思ったより道路の交通量が多くうるさい、などの実態を確認できます。

また、朝と夜など時間帯によっても感じることが異なる場合もあります。異なる時間帯に複数回見に行くこともおすすめです。

まとめ

土地を買うというのは、人生で一番大きな買い物だという人も多いでしょう。

でも土地は他の商品などと違い、欲しい時に欲しいものが必ずあるものではありません。

後悔しない土地探しのために大事なこと、それは十分な下調べと優先順位をしっかり決め、いい土地がでたら即決することです。

後悔しないマイホームのために、家族全員が満足できる土地探しをしましょう。