新築戸建ての固定資産税は実際いくらかかる?算出方法と節税方法も詳しく解説
新築戸建てを購入した場合にかかる費用は、住宅の購入費だけではありません。
固定資産税という不動産にかかる税金の支払いが必要になります。
固定資産税は、家を購入した人にとって覚えておかなければならない重要な税金であり、その支払いを最小限に抑えるためには節税方法を知っておくことが大切です。
この記事では新築戸建ての固定資産税の算出方法や節税方法について詳しく紹介します。
固定資産税の知識をしっかり身につけて、賢く節税しましょうね!
固定資産税の算出方法
固定資産税は、国や地方自治体が不動産の所有者から徴収する税金の一つ。
税率は原則1.4%ですが、各市区町村によって異なりますので詳しくは各自治体へお問い合わせください。
基本的な固定資産税の算出式は下記になります。
固定資産税額=課税標準額×税率
課税標準額
「課税標準額」は、固定資産の評価額から各特例による軽減措置を引いた額です。
新築戸建ての建物の場合、建築費の約60%、土地は購入費の約70%程度といわれています。
評価額は以下の要素によって算出されています。
・土地の評価額
・建物の評価額
・家屋等付属設備の評価額
固定資産の評価額は各市区町村が定めるものであり、3年に1度、見直しが行われます。
税率
税率は原則1.4%ですが各市区町村により異なるため、自分の所有する不動産の税率が知りたい方は各自治体のホームページを確認してください。
また支払いに関しては納期や納税場所が記載された「納税通知書」が届きますので自分で計算する必要はありません。
原則年に4回の分割払いになりますが、申請すれば一括で支払うことも可能です。
固定資産税の5つの節税方法
固定資産税は、資産価値に応じて支払う税金ですが、特例措置・軽減措置によって税金の支払いが軽減される場合があります。
節約する方法としては主に2つの方法が挙げられます。
・固定資産税評価額を下げる
・固定資産税を減額
節約に有効な特例制度が多く用意されていますので、自分の所有している不動産に適用できる制度がないか調べてみましょう。
新築住宅への特例
新築戸建てには、評価額が2分の1に軽減される軽減措置があり、下記の条件を満たしていれば適用されます。
・2022年3月31日までに新築されている
・住宅の居住部分の床面積が120平方メートル以下相当
・建築から3年以内の戸建て、建築から5年以内のマンション
上記条件にプラスして「長期優良住宅の認定」を受けていれば、適用期間が2年間延長され、建築から5年以内の戸建て、建築から7年以内のマンションまで適用期間となります。
小規模住宅用地・一般住宅用地への特例
小規模住宅用地・一般住宅用地への特例は、人が住むための土地であれば、実際の固定資産税評価額から一定の割合を減額してくれる制度です。
200㎡以下の住宅用地(小規模住宅用地の特例)と200㎡超えた住宅用地(一般住宅用地の特例)で適用割合が異なります。
この特例を受けた場合の減額率は、以下になります。
・小規模住宅用地(200㎡以下までの部分) 6分の1
・一般住宅用地(200㎡を超える部分) 3分の1
分筆登記
分筆登記とは、登記簿上の一つの大きな土地をいくつかに分割して登記することをいいます。
なぜ分割するかというと、分割することにより全体の土地の固定資産税評価額を下げることに繋がるからです。
固定資産税評価額は、各市区町村が土地の面積・利便性などを総合的に評価して決めていますが、利便性の高い大通りに面した大きな土地だと評価が高くなり、土地の固定資産税は高額になりがちです。
そこで登記簿上の一つの土地を複数に分割して登記を行い、固定資産税評価額が高い土地と、固定資産税評価額が低い内側の土地を分けることで、固定資産税評価額を下げることができるのです。
省エネ化・バリアフリー化へ特例
新築戸建てへの適用とは別になりますが、省エネ・バリアフリー化へ住宅をリフォームした場合にも、特例措置が適用されます。
・気密性を高めるため窓を二重サッシへの変更
・床・壁・天井に断熱工事を行う
以上のことをした場合に、省エネのためにかかった費用として改修工事完了後翌年の固定資産税から住宅一戸あたり120㎡の床面積相当分まで3分の1に減税してもらえます。
バリアフリー改修工事をした場合に受けられる減税制度もあります。
耐震改修への特例
こちらも新築ではありませんが、建て替えや二世帯住宅へのリフォームなどで活用できる特例です。
昭和57年1月1日以前から建っている住宅について、一定の耐震改修を行った場合、その住宅に係る固定資産税が120㎡相当部分までを限度として2分の1減額されます。
耐震改修には、建物の補強・基礎強化・耐震化設備の設置などが含まれ、認定長期優良住宅に該当する場合は、減額率が3分の2になります。
各自治体によっても減額率、減額期間は変わりますので詳しくは各自治体ホームページを確認してください。
まとめ
新築戸建ての固定資産税は、評価額や税率によって算出されますが、軽減措置や特例措置を活用することで、節税効果を期待できます。
ただし固定資産税の軽減措置を受けるには自動で適用されるわけではないので、注意が必要です。
新築の場合、建築した翌年の1月31日までに申請が必要となりますので、しっかり準備して申請漏れがないように準備しておきましょう。